誰もいないライブハウスで歌った話

 

 

 

 

誰もいないライブハウスで歌ったことだってある

 

 

誰も止まらない路上で歌ったこともある

 

 

拍手が一切起きなかったライブも。

 

誰1人として見に来てくれなかった弾き語りも、MC中にお客さん同士で話してるのがステージまで聞こえたことも、携帯触ってこっちを一瞬たりとも見ない人がいることも、私たちのライブが終わった瞬間に1番前にくる人たちも。

 

 

私は全部覚えてる

 

忘れちゃいけない光景。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも。

 

 

バーカンにいたお客さんが、私の歌声とベイプスの演奏に釣られて、タバコとビール片手にドアを開けて入ってくる瞬間も

 

後ろの方で見てた人が、前の方に来て目があったときも

 

 

バンドに興味ないであろうアイドルのファンが手を挙げてくれたことも、高校生くらいの男の子のキラキラした目も、いつも来てくれる人たちの楽しそうな顔も、知らない土地の知らない人間が最善を埋め尽くすあの光景も。

 

 

 

 

私は全部覚えてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音楽を始めて10年

このバンドを組んで4年

色々なことがあって、色々なことを感じて

でもまだ懲りずに音楽をやっている

 

 

 

 

大丈夫、まだ僕は音楽が好きさ

大丈夫、まだ僕は戦えるのさ

大丈夫、僕は今幸せなのさ

ほんとうに?

ほんとうさ

 

 

 

 

 

こんな歌詞の歌を書き上げました。

弾き語り6/7に発表予定だから是非来て欲しいんだけども。

 

弾き語りライブでは、バンドの曲をやらずに自分のソロ曲を作ろうとこの間決めて。

(大森靖子を見たからなんだけど。)

だから、だから、私の本音がより一層出ているのは弾き語りでの曲だと思ってて。

ナナという人間知りたいんなら見に来て欲しいなって。

そんなふうに思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

話は戻して。

いつも楽しかったライブを書いてるから1番辛かったライブ中でも書こうかな。

前のバンドの話。

 

 

 

 

確かあれは、横浜だったかな。

横浜まで1人で歌いに行った。

 

その日はベースがインフルエンザでバンドでの出演がキャンセル。私だけが急遽出演になるってことで行きました。

 

 

横浜だったけど取り置きだってあった。

でもインフルエンザでバンドが弾き語りになりますって言ったら

取り置きしてた人たち誰も来なかった

 

 

 

 

あんまり覚えてないけど、くっそでかい横浜の箱で、私は誰もいないフロアに向かって歌を歌ってMCをした。

聞いてくれてありがとう、なんて私誰に言ってんの?ってちょっと笑いそうになった

 

 

本当に誰もいない。私とpaさんのみ。

とんでもなくいい環境のスタジオにいる気分でした。

 

 

 

 

 

 

誰もいないライブハウスで、私は30分歌い切って。私が終わる頃に到着したバンドが友達いっぱい読んでて超身内ノリのMCしてた。

ぶっ飛ばしたくなった

 

 

 

 

こんなクソみたいなバンドを見に来てる客も

私のこと全く見ないで楽屋に篭って、打ち上げの時にまた対バンしようねって言ってきたジジイのバンドも私も

全部全部嫌で仕方なくて辛かったな。

 

 

 

逃げ出したかったし、超恥ずかしかった

音楽で世界を変えてやるんだみたいな歌ばっか歌ってたし、誰もいないのに誰に向かって歌えばいいのかわからなくて。

世界変えてやるって(今でも)本気で思って書いた曲が虚しくでっけーライブハウスの真っ暗な空間に消えた様、あれは今でも忘れられないよ。

15分くらいで切り上げてもうステージ降りようと思ったけど、そんなこともできなくて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんなに酷いライブを私はあの時以来経験していない。

これからもあんな惨めで悔しい思いはしたくない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつそんな状況になってもおかしくないけど、

私は誰か1人でも好きっていう人がいる限り

歌い続けてやる覚悟はあの横浜で出来ました。

最後の1人はきっと私かな。

私が私の歌嫌いになるまで、歌ってやろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日の横浜、超悔しい横浜、マジで憎い横浜

馬鹿売れしたらワンマンでもやってやろう。

 

 

 

あの日の自分の亡霊を殺しに行ってくるわ

 

 

 

 

 

 

 

なな