昔、すごく好きだった男の子がいました
もう顔も声もあんまり覚えてないんですけどね。
というか、私は彼の家族構成も、飼っていた猫の名前も、どんな人生を生きてきたかもあまり知らなくて、結局その程度だったと言われればそれまでなんですけども。
なんで好きになったかも、そもそも本当に好きだったのかも曖昧です
思い出ってのはほんとにいい加減だね。
美化も脚色もしちゃいます
"いい思い出"ってほんとにその通りでしょうかね。たかが昔ちょっと感じたような気持ちをいつまでも覚えてるものなんでしょうかね
人間もいい加減なので、自分のいいように記憶はコロコロ変わります。
話は戻るけど、そんないい思い出の中で生きている彼のことを書こうと思ったのは、決してブログの書くネタがないからではなく、匂いと音楽は思い出と結びついているっていうツイートを読んだからです。
嘘っぽいようでマジだよねこれ
匂いと音楽が思い出と結びついてるのって
素敵なようで残酷だと思います。
タバコの匂いがするので約束だって思い出しちゃう。
彼が料理人になって、わたしがバンドでCDを出してそれがCDショップに並んだら結婚しようってな。
どこのバクマンの話でしょうか
どこの少年ジャンプでしょうか
どこの大場つぐみでしょうか
なんかこしょばい話しだよね。
そんな何年も前の話がふと蘇りました。
落ちを言うと彼は料理人になっていませんし、風の噂で歌舞伎町でホストをやっていると聞いたので、きっと彼の中で料理人になりたいなんて夢はとうの昔に捨てたようでした。
思い出ってめちゃくちゃ都合がいい。
私は、彼に泣かされたし、嫌な思いもいっぱいしたのに、今だに思い出せるのは
ミュージシャンになりたいと言った私のことを否定しなかった彼の言葉だったり、
私が流した音楽に唯一かっこいいと言ってくれたことだったり。
記憶と幻と思い出って何が違うんだろう。
私は、おばかさんなので昨日食べた夕飯とか思い出すのに時間がかかるし、
友達と前行った居酒屋で待ち合わせしようと言われても道は思い出せない。
でも、何年も前の彼の記憶は思い出せちゃう。
この記憶、嘘なんじゃ?私が勝手に思っているだけで、実際はそんな約束もしていないし、私がミュージシャンになりたいって行ったことすら否定していたんじゃ?とか思ってしまいます。
思い出っていい加減だけど、思い出がないとあの頃はよかった・・・って浸れる時間がなくなるのは寂しいね。
話は変わるけども、
彼がBUMP OF CHICKENが大好きだったおかげで、私は今だにバンプを聞けない。
でも毎年彼の誕生日が近くなったらバンプを1曲だけ聞いていました。
なんとなく、3月になるとバンプのCDに手が届いちゃう。
私の中で、バンプ=3月って言う方程式が出来上がってるんですわ。
思い出なんて適当なくせに、未だに自分を作り上げていることにゾッとする。
どれだけ昔の友達や恋人を憎んでも、嫌っても、今の自分を作り上げたのはきっとその人たちとの思い出や感情が詰まってるんだよな。
そう考えると匂いと音楽って一番記憶に残るし、ふと思い出すきっかけになったりすのも納得がいきます
そんな恐ろしい兵器を私は毎日毎日必死こいて作り上げているなんて、
科学者にでもなった気分ですわ。
何が描きたいのか結局わからなくなったんですが、
私が昔好きだった人の話をして見ました。ごめん、酔っ払ってるんだ!!!
なな